天然成分の超臨界抽出技術交流会に参加しました。

この度は、天然成分物質の超臨界抽出に関する技術交流会(24,JUL,2026,Marriott,Seoul)に参加し、超臨界・亜臨界抽出技術および膜分離プロセスを組み合わせた環境配慮型抽出技術について最新技術動向を共有しました。 近年、環境負荷の低い製造プロセスへの関心が高まる中、天然成分物質の抽出・精製分野においても、有機溶媒の使用量を削減し、効率的な抽出・分離を実現するプロセス技術の重要性が高まっています。特に、超臨界流体を利用した抽出プロセスは、従来の天然成分物質の抽出・精製工程で使用される有機溶媒の使用を低減できることから、環境配慮型の抽出技術として注目されています。

今回の技術交流会では、天然物に含まれる有効成分を効率的に抽出するため、超臨界プロセスと膜分離プロセスを組み合わせたハイブリッド抽出プロセスを中心に技術交流が行われました。また、従来の抽出プロセスや熱水抽出プロセスとの比較を通じて、選択的かつ精密な抽出の可能性、工程の簡素化、運転時間の短縮など、実用化に向けた技術的な可能性についても検討されました。超臨界二酸化炭素は、臨界温度31.1℃、臨界圧力7.38 MPa以上の条件において、液体に近い高い密度と気体に近い高い拡散性を示します。また、非毒性、不燃性、非腐食性、無臭といった特性を有しており、従来の有機溶媒を使用する抽出方法と比較して、人体や環境への負荷を低減できる抽出媒体として期待されています。

一方、亜臨界水は、水の臨界条件である374℃、21.8 MPaよりも低い温度・圧力条件において液体状態を維持した水を指します。亜臨界水は、低い表面張力、高い拡散性および優れた溶解特性を有しており、温度や圧力条件を調整することで、対象成分に応じた溶解特性を制御できるという特徴があります。そのため、従来の有機溶媒抽出プロセスと比較して、抽出時間の短縮やプロセス条件の効率的な制御が期待されています。

今回の技術交流会では、天然植物素材を対象として、超臨界二酸化炭素設備および亜臨界水設備を活用した抽出プロセスの適用事例についても紹介されました。超臨界・亜臨界プロセスを活用することで、従来の抽出プロセスや熱水抽出プロセスと比較して、より選択性の高い抽出を行うとともに、工程構成の簡素化や運転時間の短縮につながる可能性が示されました。さらに、超臨界・亜臨界抽出技術と膜分離プロセスを組み合わせることにより、抽出から分離・精製までをより効率的に構成できる可能性があり、今後、天然物、食品、バイオ、環境配慮型素材など、幅広い分野への応用が期待されています。当社は、今後も環境負荷の低減と高効率化に貢献するプロセス技術について積極的に情報収集・技術交流を進め、関連技術の産業分野への応用可能性を検討してまいります。